空気調和・衛生工学会 九州支部

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九州支部での受賞実績

支部創立40周年事業

九州支部では平成16年11月30日に支部設立40周年記念事業を開催いたしました。その様子をご紹介したいと思います。
設立40周年にむけて九州支部では数年来、その準備を進めてまいりました。30周年では記念誌の刊行、中国への学術交流団の派遣が主な行事でした。我々を取り巻く経済状況も比較的、裕福な時代でした。また、10年後には支部活動の節目となる50周年があります。このような観点から、40周年は地道に、かつ日常の支部活動に直結した記念事業をとの結論に達し、西田勝(元九州支部長)委員長を初めとする40周年記念事業実行委員会でその内容を詰めてまいりました。その結果、

  1. 30周年~40周年間の支部活動記録の整理・保存
  2. アジアに向けた国際交流活動の推進
  3. 支部ホームページの開設
  4. 記念式典、シンポジウムおよび懇親会

を主な柱とする記念事業を考え、資金的にも特定目的預金等を積み立ててまいりました。

では、平成16年11月30日に開催されました記念式典および国際フォーラムの内容をご紹介しながら、記念事業の内容にもふれて行きたいと思います。記念式典および国際フォーラムは福岡市中央区薬院の九州エネルギー館で行われました。支部のシンポジウム等でよく利用させて頂いている会場です。記念式典は石原 修 九州支部長の挨拶に始まり、来賓として水野 稔 空気調和・衛生工学会会長、河村 達雄 建築設備技術者協会会長の祝辞を賜りました。

石原 修 水野 稔 佐藤 雄二
石原 修
九州支部長の挨拶
水野 稔
空気調和・衛生工学会会長の祝辞
佐藤 雄二
元支部長のご挨拶

式典では引き続き、永年貢献者の表彰を行いました。九州支部設立以来、26期にわたって支部長をなされた佐藤 雄二 顧問、支部設立の発起人でもあり九州の設備業界の最古参ともいえる藤原 喬重 顧問、昭和47年から支部の各種の幹事をお引き受け頂いた岩槻 一平 監事、空調学会の前身である衛生工業協会(昭和27年入会)からの会員である田中 敏 監事、の四方であります。お名前の後に肩書きが付きますのは、厚かましくも九州支部では熟年パワーを活用すべく、未だに支部のお目付役としての役割をお願いしている証です。

記念式典に続き、40周年記念国際フォーラム「21世紀のアジアの建築設備」を開催しました。講師として中国 同済大学 張 旭(Zhang Xu)教授(通訳:崔 軍 近畿大学助教授)、韓国 東亜大学 李 政宰(Yee Jurng-Jae)教授、日本 北九州市立大学 相楽 典泰 教授をお招きしました。李教授は東京大学留学の経験があり、日本語に堪能なため、聴衆の便も考えて国際フォーラムは日本語で行いました。そのため、数年前まで九州在住であった崔 軍 近畿大学助教授に張教授の通訳をお願いしました。

張教授張教授からは中国上海市の建築設備やエネルギー事情の紹介、李教授には韓国における高層共同住宅の換気設備の現状と展望、相楽教授には自然エネルギーの利用(建築的手法と環境・設備的手法の調和)についてご講演ねがいました。2010 EXPOを控え、躍進著しい上海の現状に驚愕しました。シックハウス対策に頭を悩ませる韓国の現状には思いを同じくしました。建築的手法と環境・設備的手法の調和にはこれからの建築設備の在り方を教えられました。

この国際フォーラム、赤司泰義 学術幹事(九州大学)が中心となって企画したものですが、「アジアに向けた国際交流活動の推進」の一環です。九州支部ではこれを機会に「環黄海国際交流会議 ‘The Yellow Sea Rim International Exchange Meeting in Research and Practice on Building Environment and Energy’」を考えています。空気調和・衛生工学会九州支部と上海市制冷学会(中国)、大韓設備工学会釜山・蔚山・慶南支部(韓国)で継続的な国際交流会議を開催することで、都市・建築における環境とエネルギーの研究と実務に関する情報の交換を促進し、相互の環境・エネルギー技術の開発と発展を図ろうとするものです。学会本部間の国際交流はめずらしくありませんが、各国の支部単位での学術交流を目的としたものであり、支部40周年記念事業として相応しいものと自負していますがいかがでしょうか。何時の日かこの「支部だより」でご報告できるように頑張りたいと思います。
文責・林徹夫(九州支部学術幹事)

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